キスクラで採点を待つ間、アレーヌ(ミルウォーキーの会場のアナウンスは本人のルーツの発音主義なんですかね?)が泣いちゃっているのを見ながら、おいブライアン、今こそPeak Skateのメントレの真価が問われているぞ、などと思ったのは私だけ(ではなかったでしょう)?

でもね、トリプルアクセル転倒という採点は、トリプルアクセルをプログラムに入れて挑戦した選手だけにつけてもらえるものなのですから、そのプライドを胸にこれからもめげずに頑張ってほしいです。ステップとか私はなかなかよかったと思いますよ。

映画でも最後は「もう何も考えられない、考えられない……そうだ、うちに(タラ)に帰ろう、帰ってから彼を取り戻す方法を考えよう。明日は明日の風が吹くのだから(日本語ではそういう訳らしいですけど)」とかなんとか、スカーレットがおっさっていましたからね。

まだ男子のフリーはほとんど見ていませんが、女子のフリーの演技見ていて、少し気分が明るくなりました。パーソナルベストを出せた選手も、力を発揮できなかった選手もいますが、選手はみなこの大会のために精一杯練習を積み、果敢に競技に参加したわけです。今どきのフィギュアスケートはジャンプが一番評価されて、ジャンプのできが成績を左右することになりますが、ジャンプがうまくいかなかったとしてもフィギュアにはほかに見どころはたくさんあるということに、改めて気づかされます。

たとえばトゥルシンバエワだってね、「パパキャンユー・ヒア・ミー?」使うにしても、あのバーブラのアダルトな歌入りはやめといたほうがいいんじゃね?と当初あかんと思いましたよ。あのプログラムはたしかインスト、ボーカル、またしばらくインスト、ボーカルと入っていましたっけ。1度目のボーカルが入ってきたあたりで、もう、おれのバーブラがもったいないと思っていたのに、後半入ってからどういうわけか演技に見入ってしまいました(よく考えてみたらまたインストになった部分でした。この子の場合はボーカル入りじゃないバージョンのほうがいいかも?)。SP見た時なんて良さがわかりませんでしたが、案外見応えある選手かもしれないと思ったりして。これだからフィギュアスケートは目が離せない。それにキスクラでオーサーと屈託ない笑顔で話している様子を見たら、あ、やっぱりまだ15歳らしくてとってもかわいい、と思いました。笑うとあんなにかわいいのだから、今度はそうした明るい側面を生かせるようなプログラムを作ってもらってもいいんじゃないかなと。

映画見たことないけどYouTubeに上がっているイエントルの挿入歌はこれに限らずいい曲ばかり。

グレーシーに関していえば、ほんと今季はローリーが本気出してくれてよかったですよ。GGの両プログラムと知子ちゃんのフリープログラムも、こう言っちゃ何ですけど、蝶々夫人よりもずっと振り付けが緻密でおもしろそうだものね。(なのでくどいようですが、これからもっと蝶々夫人の振り付けは洗練させてください。)

ああいう美人には中途半端に人物を演じさせるよりも非現実路線に行っちゃったほうが合うものなんですね。フィギュアスケートではよく使われる曲ですが、フェニックスぐらい次元の違う存在じゃないとグレーシーのルックスには釣り合わないことがよーくわかりました。まだまだ点が伸びる余地があるので楽しみです、このままでっかく技術にこだわってアスリートらしく行きましょう。

優勝したメドベデワも持ってるスキルは最大に生かしてああやって見せるんだから若いのにたいしたものですよね。ほんと手足が長い。体全体を使った表現という意味では、手足が長い人と手足が短い人と同じことをやったとしたら前者のほうが圧倒的に見栄えの面では有利なので強みです。だってやっぱり、パトリックだって最大の弱点は手足の短さじゃないですか。あのエッジワークのみならず体全体ですごいことやっているのに、曲によってはほれぼれするほど美しいとまでは思えないときって、結局理由はそれしか思いつかない(逆に言えば、だからジャズっぽい曲のパトリックはクラッシックやるときよりもよく見えるんだと思います)。織田君が息子さんのこと「フィギュアは容姿も大事なので」と言いましたが、真理をものすごく穿っていますよ。同じ難しいことができるとしたら羽生君のほうが見栄えの意味では印象がいいから有利だろうって思ってしまうし。見栄えがするということは表現力があると見なされるわけだし。

知子ちゃんなんて、昔はそうでもなかったと思いますが、いまや一蹴りがものすごく伸びますよね。グレーシーのスケーティングが毎年伸びているのも、彼女はかなり努力したんだろうなと心から感心していますが、知子ちゃんだって身長という意味では圧倒的に不利なのにえらいです。スケーティングの伸びが勝負のローリーのプログラムを見事に表現している。

フリーの後の知子ちゃんの、悔しかっただろうにもうすでに前を向いているインタビューを見て、ほんとフィギュアスケート界は選手たちの心意気にどれだけ救われているのだろうかと思いました。そう明日という新しい日は必ずやってきます。NHK杯優勝狙ってホームリンクで練習がんばれ! 日本の女王は紛れもなくあなたなのだから! Tomorrow is another day!