TSLでジャパンオープンに出た選手たちに関するジェニーとデイヴの批評はいろいろありましたが、一番びびったのは、ゴールドの言われようですかね。グレーシーは専門家の手を借りてメンタルトレーニングしたほうがいいんじゃないか、みたいなこと言われてませんでしたか? 完全に本番に弱い人扱い。自分の力を信じ切れていないというような言われよう。「グレーシーは自分で思っているよりもずっとできる選手だ」とかなんとか。

おそらくGGはキャロルコーチを含めて周りの人たちに「もっと自分に自信を持て!」って言われまくってるはず。

彼女は努力家で練習好きですし、実際、スケーティングは年々、文字通り物理的に伸びていますよね。私も、昨シーズンの後半は一蹴りが見る度に長く伸びてるって感じましたよ。身長もソチの頃から比べてもものすごく伸びたみたいで、登場するたびに「でかっ!」って思います。身長が伸びたせいで結果的に一蹴りも伸びるようになったのかどうかはわかりません。きっと急速に上達したのだと思います。つまりスケーティングが伸びるようになっちゃったせいで、距離感が狂っちゃってるんじゃないかって思うのです。もともとでっかいジャンプ跳ぶ彼女がコンビネーション失敗したり、タイミングおかしくなっちゃうのって、「あ、やばい!これじゃあ壁にぶつかる!」っていう失敗なのではないかと。(まさかと思いますが、もしかして近眼もあったりしますか?)

だからジャンプがおかしくなっちゃうのは単純なメンタルの問題のように思えないんですよね。でも、みんな「もっと自信を持って」なんて言ってるのでしょう。で、言われすぎでかえってプレッシャーになってるんじゃないかと。「自信を持たなきゃいけないんだ」って無理してる感じ。

実際、GGはよくインタビューで強気な言い方しますよね。いや、アシュリーも強気な言い方するけど、ありゃ見るからに素だとわかる。そしてアメリカ人ってアシュリーみたいな人をファイターだとか言って好ましく思うわけです。そしてサティーンは病弱じゃなさそうだし(ほめてます)。でも、GGの発言って強気な自分を無理して演出している感が強い。むしろ、彼女こそ、もっと気楽にやればいい結果がでるのではないかと思いますよ。It’s interesting to see・・・とかいうのが《見せてもらうわ》というのが正しい翻訳なのかどうかは別ですが……。(実は私はあの文脈で使われたこの言い回しに対するこの翻訳だけは、極端に外れてもいないように思うんですよ。事実あの文脈なら「なかなか興味深いわね」というニュアンスですし。なお外国人選手たちの演技後の英語インタビューの字幕翻訳はずさんだと思いました。戸田奈津子もびっくり。)

あともう一つ。まったく正確には覚えていませんが、確か彼女は、曲そのものの力に助けられるのではなく、一つ一つの技をきわめてすごいと思われるような演技にしたい、というようなことを言っていたように思います。私もその方向性には賛成です。GGって美人だけど全然女優じゃない。だから美女だろうと高校生だろうと何かのキャラに当てはめるようなプログラムはまったく合ってないと思います。彼女自身、ショーで滑るようなスケートよりも競技的なスケートの方に魅力を感じてるらしいし。

インスタグラムで美人でおしゃれなイメージの写真をあげていることが結構ありますが、たくさんいるスポンサーのためのイメージ戦略の一部なのでしょう。根は案外、毎日ナイキのジャージ着てても全然平気、トレーニングウェアがあればじゅうぶんといった素朴な人なのではないかと。

あと、ローリーの火の鳥はなかなかよさそうです。間違いなくオペラ座の怪人よりは正しい選曲だよなあ。

あとね、私グレーシー・ゴールドのファンですよ。