どうするよ確定申告。まだ終わってないよ!! フィギュアスケートの録画を毎晩見ては夜中に感想文書くぐらいなら、日頃からちゃんとしとけと。

ジュニアワールドも録画したもののテレビ画面では見ていません。でもさっき、新葉ちゃんのFSをネット上の動画で見ました。思ったことを少し。たいした話ではない当たり前のことなのですけど。

まず目標としている選手云々という話。

目標というのはいわば選手が練習する上での当面の目安だと思うので、目標としてあげられる人というのは、目標にしやすい人だといえます。やっていることがわかりやすい、という意味でもあげられやすい。
それに、目標にする存在と尊敬する存在はイコールの場合もありますが、違う場合もありますよね。目標っていうのは少なくとも自分がそのレベルには到達しよう、自分は到達してみせるぞという信念がある場合に引き合いに出される言葉だと思うのです。だからまだ14歳の少女が誰を練習の目安にしようと、それでスケートが上達するなら、そんなに目くじら立てなくてもいいんじゃないでしょうか。

ただ、今回の演技を見るかぎり、少なくとも新葉ちゃんの場合、とっくに引き合いに出されてるとかいうキム・ヨナや安藤美姫を超したレベルにいると思いました。
この演技見た後では、往年のキム・ヨナがスピードあったなんていわれてたこと自体笑ってしまいそうになりますし、私にはキム・ヨナが後半に豪快な3Lz+2T+2Loをやるのを見た記憶はないです。そういう技やってましたっけ?

シニアに上がる前ならば安藤美姫は3Lz+3Lo+2Tみたいなことやっていたのかな? 詳しくはわからないのですが。でも新葉ちゃんの場合、ジャンプに限らずどの要素をやるにしても安藤美姫よりはるかに体の軸がしっかりしているように見えます。だから見ていて気持ちがいいです。

スピード、ジャンプの高さはいうまでもありませんが、体全体の動きで演技を大きく見せるようにしているのがわかるし、こう言っちゃなんですけど、勢い任せのちょっと荒っぽく見えてしまう所作が今のところは彼女の個性でもあります。もちろん、ここでも繰り返しになりますが、顔技とか目力の有無なんて気にしなくても、十分個性をアピールできていると思います。この先3Aだってどかんと跳んでしまいそうな勢いがある。

ただ、まだ若いですし、この先同じようなタイプの演技を繰り返していたらきっと飽きられると思うので、様々な表現の引き出しをできるだけ多くつくるのがよいと思います。間違っても、毎シーズン「うっふんポーズをする」とか「天井を見上げて顔をなでる」といった、スケート靴には関係ないところで勝負あり、というような誤解はしてはいけないと思います。

表現の引き出しを多く作るべしというのは、若い選手には誰にでも言えることなんですけどね。昔の真央ちゃんみたいにオリンピックイヤーに重々しい『鐘』という意表をついた曲に挑戦するといったリスクを冒して、なおかつその厳しいハードルを乗り越えろ、といったたいそうなことを言いたいわけではありません。でも、自分の個性とは違うことに挑戦するなら、変に型にはまってしまう前の方がいいのかもしれない、と思いました。

面白いなあといつも思うのは、男子の場合、スピードがあってジャンプも高い選手に対して、目力があればもっと点が上がるのに、なんて言われかたはされないのに、女子となると必ず目力とか顔の表情がとかそんな話に陥りがちになることですね。そんな、もしスピードがあってジャンプが高い男子選手に対して「目力があったらあと1点高かったのに」なんて言ったらむしろ失礼じゃないですか。フィギュアスケートなめてるのかって話になりますよね。

昌磨君にはちょっと殺気だった目力はあると思いますが、誰も彼のこと「目力があっていいですね」みたいな褒め方しないでしょ? スケーティング、音の取り方、びしっとした体全体の動きを褒めることあるにしても。羽生君の点数が高いことと、あの顔つきはそれほど関係ない。たとえばカナダに行く前のロミジュリがああいう表現であったとしても、そのこと自体は点数にはさほど反映されてなかったと思います。

って、そう、ふとニースの世界選手権思い出して見直してみましたよ。改めて見返してもあれはものすごいスピードと勢いがありましたよね。でも20歳の今、そしてこの先、ああいう荒っぽい表現をああいう勢いでやったとしてもそれほど評価されない。彼はあのロミジュリから脱却したとは思うのですが、かといって表現の引き出しが増えたのかといえばそうでもなさそうなところがあって、この先五輪までにどうやってイメージを一つの型に固定させず、見てる者をまたかと飽きさせないのかが彼にとっての課題なのだと思います。

それって昌磨君にも同じことが言えるんですけどね。今年の彼のプログラムはSPもFSも繰り返し見たくなるような出来です。何度見ても飽きない。でも、ここまで注目された今、来シーズンどういう曲想のものを選び、どう演じるかが彼の正念場だと思います。