私もここに来てグランプリシリーズの疲れが出ているんでしょうか。年間を通じて同じことを同じレベルですらキープするのが難しいと思うこの頃です。

グランプリファイナルについてメモ

  •  日本企業のスポンサー:看板の色は各企業のロゴのオリジナルの色のまま。1色に統一1色に統一されていない
    • コーセー
    • IHI(昔の石川島播磨)
    • アコム
    • CANON
    • シチズン
    • 木下グループ
    • マルハン

よく考えたらファイナルの公式サイトを見ればわかるんですけどね。あ、でもIHIが公式サイトには出ていない。ISUとIHIを見間違えたかな? やれやれ……。

  • アシュリーが台乗り。男女ともにSPが終わった時点で、これがデスブログ化していて、もう今シーズン回を重ねるごとに感じてきた妙な説得力のアシュリーが台乗りしなかったら予想もどきはやめようと思っていたところでした。入り方の工夫とか出方の工夫という意味においても、ムーラン・ルージュってそれなりには凝ったことやってはいるわけで、これもし同じことを羽生君がやっていたら滑るごとに実況や解説は大騒ぎでしょう。ぐっと入ってきて一度ファンスパイラルのポーズをして足を下ろしてからカーブで曲がっていってボーカルとのタイミング見計らってアクセルジャンプ、しかもその着地をきっかけにビートを刻む音が始まるように逆算して飛ぶ。案外簡単じゃなさそう。とはいっても、エキシでも違う曲だけど全く同じ場所で同じ入りと出をやっているようなので(ジャンプはほかのジャンプだったかな)、単に彼女の十八番なのかもしれませんが。
  • ジャパンオープンのときなんて、この延々とボーカルが続くプログラムはうるさいだけで全然かみあってないと思いました。それでもスケートカナダを終えて、しばらくしてエリック杯が近づいたときになんだか見るのが楽しみになり、ファイナルの前は「案外台のりするかも」なんて期待してしまってたわけで、シーズンを通して「芸術性」に関する印象って変わっていくものなのでしょう。滑りを音にはめるという意味においては、ボーカル付きの歌の方が簡単そうに見えて実はボーカルなしよりも難しいのではないかと、アシュリーのこのプログラムを見続けて感じます。滑る速度を自在に変えますよね。若手は疲れない限りみんな一本調子に見えるのだけど、これが織田先生がいうところの「緩急のつけかた」なのかもしれません。
  • 音のはめ方という意味では、ラジ子はSPみたいな曲のほうが本領発揮できるんだろうなと思いますし、逆にFSではリプたんのほうがラジ子よりも音にはまっているように見えました。でも結局ジャンプを成功させないとそういった良さは「ふつうは」得点に反映されませんよね。
  • どうでもいいことなんですけど、さいたまワールドの時はリプたんと新宿御苑をお散歩したいと思ったけど、ファイナルではバルセロナの海岸をお散歩したいと思いました。私にとって彼女はそういう存在です。
  • 今シーズンを通してリーザはすばらしいカムバックを成し遂げたと思います。優勝も賞賛に値すると思いますし、がんばりが報われてよかったとつくづく感じます。FSも彼女に合ったおもしろいプログラムだと私も思います。でも、言われるほど足下が、つまりスケーティングが際だっていいようにはシーズン通して思えなかった。これはよく指摘されていたことなのかもしれませんが……。手の動きも独特だけど実際リズムに合っているのか?とか。彼女に限らずグランプリシリーズ見ていて、スケーティングの良さってどこをどう評価されるものなのだろうと思います。でもキャラ的には大好きですし、一つの個性、スタイルを確立しているというのは女子選手として珍しいことで、その点はものすごくいいと思う。それに練習好きのようだからこれからもよくなるんだろうなと思います。
  • 猫背の話。ラジ子って実は肩が内側に入りぎみの猫背体型だと思うんですよ。でも、そのいわばハンデを見ている人たちに感じさせないようにとりわけ力を入れて体を伸ばしているのがわかる。大変だと思います。しかもそんなしんどさを表情に一切出さないどころか、あふれんばかりのスケートに対する喜びが感じられるのってすごいですよ。ただひとえに今後の腰痛が心配。なお、毎年見る限り、採点上、姿勢がよいか悪いかというのは審査の対象にはなっていませんし、私はよく猫背が気になるってよくツイートしますけど、だからといってその選手のPCSやGOE下げろとか高すぎるとかそういうことを言いたいのではありません。
  • 理華ちゃんの猫背も以前ほどは気にならなくなったのですが、どうなんでしょうね。SPでは手の動きにやわらかさを出そうとしているのかもしれませんが、力がただ抜けてだらんだらんとしているように見えるのが残念。かえって腕が長いからそういうところが目立ってしまうように思うのです。けれども逆に言えば理華ちゃんってまだまだ色んなところに伸びしろがあるということなんですよね。現時点でこれだけ点数が出ている、SPなんて私がそんな風な印象を抱いているのにもかかわらず、パーソナルベストを出したわけです。ならば、もっともっとこの先高い点数を望める。これってすごいこと。
  • 羽生君のSPの点はあんなものでしょう。ただ、もはや体力的に問題がなければ、トリプルアクセルの位置は元に戻した方が絶対に曲の流れに合っていると思います。あの組み合わせはかなり早い時点でくるからぐっとくる。FSに比べてまだ入り込めてないというか、客観的に音を表現しようとするあまり気がそぞろな印象を私は受けるのですが、その辺は見る人次第なのでしょう。次は全部ジャンプが決まるといいですね。
  • 羽生君のFSはよかったと思います。実際、最後の転倒も印象に残らなかったし、ということはよい演技だったからこそ。この曲の場合、これ以上余計なことしないほうが、彼の個々のエレメンツの技術力や、アピールどころがはっきりするので、こっちはこのままこの調子でいけばいいと思います。でも、だからといってこれが一つのフィギュアスケートのプログラムとしてほかの誰よりもいいプログラム、というか羽生結弦ならではの作品といえるほどのインパクトがあるのか、といえば違うと思う。シェイ=リン・ボーンの振り付けとして見るならば、オペラ座の怪人よりはムーラン・ルージュのほうが選手のよさをアピールする出来になっているような印象を受けます。
  • というか、すごいことやっているという先入観や解説なしに、彼のファンでなかったとしても退屈させないスケーターにこの先なれるかどうか、ある意味ここがまさに正念場かも(髙橋君の競技生活晩年がすごかったと思うのは、別にものすごいファンじゃなくても彼の演技を見てわくわくさせるものがあったこと。少なくとも退屈することがなかったということなんですよね。若いときは「ああ、またか?」と思う部分があったのだけど、バンクーバーイヤーあたりからそういうマンネリ感がなくなったと思うんです)。ここはこういう意味、こういうことをやっている、こういうことを意図しているんですよと、と言葉で細かく説明して観客……というかメディアとファンが感心するというやり方を今後も続けるのはどうかと思うし、すごく心配。競技として点を取れるのだからオペラ座の怪人だってよいプログラムであることは確かでしょう。でも、来年、おそくとも再来年で一皮むけないと、3年連続世界王者だったのに4年目にただ飽きられてしまったかのような評価を受けた選手の二の舞になりかねない。とはいえとりあえずまずは、次は全部ジャンプが決まるといいですね。
  • 無良君のPCSはそんなものなのかなあ。カルメンもオペラ座も。比べる対象として適切かどうかはともかくとして、たとえばリーザの場合、「手の動きがすばらしいですね」なんて解説で言われるけど、私にはそんなふうに思えません。少なくとも彼女のストロングポイントはそこじゃない。そこが評価の対象になるというなら、無良君はファイナルの男子6人の中で一番腕の動き、手の動きが優雅だと思います。ただただ美しい。今年力を入れたというステップやつなぎの箇所、彼も注目してほしいと言っていたけど、そんなこと言われなくても、ほんとうにきれいですばらしい出来。微妙にためがあるところがいい。でも大げさじゃない。ジャズ好きの人がよく使う「ちょっとなまっている感じ」。伝わりますでしょうか?
  • もう今回ハビエルは出ることに意義があった、ということで。PCSあんなものなのかなあ(無良君と逆の意味です)。
  • コフトゥンもヴォロノフも、ハビエルとそんなに差がつくもんなのでしょうか。ハビエルのFSのほうが小細工が多いんでしょうけど。それにしても。
  • 町田君のFS。ジャンプがあれだけ決まらないのにそれ以外はキレキレのキレがあるというパターンもある意味珍しいですよね。普通、ジャンプのできに引っ張られてすべてがグダグダになるのに。だからあんなにPCS下がるとは思わなかった。とはいえ、ある意味75.08という評価は妥当でしょう。IMG_3387
ごめんなさい、どうしてもこの3人が並んでいる絵を見ると笑ってしまうのです。独特の世界ですよね。全日本の巻き返し期待しています。集大成のプログラムの公演一つ一つに注目していますよ。

  • でもね、それが妥当だとしたら、羽生君の中国杯FSのPCSなんて84.02ですよ。5回転倒しようと、ステップもつなぎも足がまるで消え入りそうな状態で動かなくても、グランプリファイナルに出てくるようなボロノフやコフトゥンや無良君が普通に滑っている時よりも高い。今回のテレビ朝日はあの中国杯FSを流していて、私は生中継で見て以来あれを初めて見ました。つくづく見てられないほどひどい出来だった。正直、再び見なければよかったと思いました。やっぱりあの試合の採点はおかしい。あの場にいた人はみんな冷静さを欠いていたのでしょうね(織田君を除いて)。
  • エキシビションについて。バルセロナの会場はボルドーの会場よりも照明がしっかりしていたんでしょうか。黒の衣装でもよく見えました。すばらしい。
  • エキシビションの解説は織田君。男子シングルは佐野稔だったせいなのか、エキシビションでコフトゥンの今後の課題を述べる織田君。あなた絶対Twitterでの自分の解説の評判読んでるでしょ?
  • リプたんを見ながら「髪を下ろしているのがかわいいですね。僕は好きですね」と織田君。
  • 白い衣装になったラジ子を見ながら「天使が現れたのかなという気がしました」と織田君。
  • 男子シングルのみならず、アイスダンスやペアについても各ペアの特徴を解説する織田君。
  • ヴォロノフの演技中、世代としては一緒ですよね、と指摘された織田君。「次のオリンピックまで、どういう風に競技をつづけていくのかわからないですけども、本当にこう、長年がんばってきてますので、素晴らしい競技人生を送っていってほしいなと思います」。最後のほう声が震えていたけど、涙ぐんでいたのかな?
  • 羽生君、このエキシでやったような曲を競技でやったらいいんじゃないかと思うのですけど……。
  • ともかく羽生君とハビエルの演出を見ていて、本当にファイナル主催者から頼りにされ、当てにされていたんだなと思いました。本当に二人ともお役目お疲れ様でした。
  • あ、リーザが赤い衣装を着た! アディオス・ノニーノを滑らなかった!
  • でもグランプリファイナルで一番衝撃だったのは結局、昌磨君ですかね。私が彼の演技を見るのは、たしか前回の世界ジュニアの動画を見て以来だったと思います。SPでスケーティング笑っちゃうぐらいうまいなと感心し、FSはもっとすごくて吹いてしまい、エキシでも全然クオリティ落としてなくて目が点。私が言うまでもないのですが、圧倒的にリズム感がいいです。それから柔らかい手の動きをするときでも、ちゃんと指先まで神経が行き届いている感じがします。そういうところは確かに髙橋君や真央ちゃんを思い起こさせます。エッジをかなり傾けて滑るのがデフォルトの選手の場合、ジャンプの入りや出に小細工が必要とされるこの頃は、ジャンプの軸を保つのに苦労してうまくいかないように見受けられるのですが、彼はそれでも難しいジャンプを跳んでしまう。案外小柄なのが幸いしているのかわかりませんが、本当にびっくりしました。なんなんですか、あれはwって感じ。