清楚でありながら、茶目っ気があって、凜としたジュリー・アンドリュース。その揺るぎない歌唱力とカリスマ的な魅力でオードリー・ヘプバーンのマイフェアレディ/イライザをオスカーで蹴散らせたあの名演(オードリーだってものすごく頑張ったんですよ、ジュリー・アンドリュースの代表作の役を奪い取った以上は…)。ほんとうにこれを演じるに足る選手は限られていて、これを真央ちゃんに勧めたというローリー・ニコルはさすがだと当時は感銘をうけていました。

どこぞのスケート連盟のお偉方さんはあの衣装が子どもっぽいとかおっしゃったそうですが、教養がないの丸出しでみっともないです。メリー・ポピンズぐらい観ろよって。フィギュアスケートで映画音楽を使用する選手が多い今、お偉方が知らないのってどうなの?(すみません、どうも城田氏が子どもっぽいなどと言ったのは「白鳥の湖」のことだそうです。それもアホみたいな話なのではあるとはいえ、ここに訂正申し上げます。)

【ニコニコ動画】≪フランス語(翻訳付き)≫浅田真央 2013 世界選手権 EX:Mary Poppins Medley

さて、以前、この動画に関する件で、いっときこの動画主さんと個人的にやりとりをさせていただいたことがあります。
そのときに私はその方にこんなことを書いて送ったことがありました(動画主さん、勝手に公表してしまいますけどごめんなさいね。)。

私にとってメリー・ポピンズは特別なプログラムです。もう当時書いたことをそのままコピペします。

 
映画では、家庭教師メリー・ポピンズの雇い主であるバンクス氏が優しい心を取り戻す鍵となる出来事が起こります。このプログラムの冒頭からのこの曲はそのシーンに使われています。
ある夜、メリー・ポピンズは鳩にえさをやるおばあさんについての子守歌を子どもたちに歌って聞かせます。えさをやるために2ペンス下さいとだけ訴える貧しいおばあさんがいるとかそういう歌です。
翌日、子供たちは父親のバンクス氏(子どもたちに無関心で愛情を見せず、仕事ばかりしています)と出かけます。すると、実際セントポール大聖堂の前では、子守歌のようにおばあさんが鳩にえさをやっているんです。子供たちは「メリー・ポピンズの言ってた通りだ。ぼくたちの2ペンス銀貨をあのおばあさんにあげたい」と父親に訴えますが、「そんな無駄遣いをするな」と取り付く島もありません。
バンクス氏は「おまえたちの2ペンスはどのようにすればいいのか教えてあげよう」と職場の銀行に子供たちを連れて行きます。そこで子どもたちは、大事な2ペンスを「倹約・貯金が一番」と取り上げられそうになってしまい、思わず「お金をかえして!」と叫んでしまうのです。
ところがその場にいた客は「子どもにお金を返せないなんて銀行は危ないに違いない」と誤解し、我先に預金を引き出そうとしてパニックになります。バンクス氏はその責任を負う羽目になるんです。帰宅した子どもたちは父親を心配し、謝りながら自分たちの2ペンスを差し出します。自分たちの2ペンスさえ銀行に渡せばお父さんは頭取に許してもらえると思うんですね。バンクス氏はやっと大切なこと、子どもたちの優しさに気がつきます。
正式な解雇通告のために重役会議に呼び出されて夜に銀行に戻る途中、2ペンスを握りしめたバンクス氏は大聖堂の前で足を止めます。そのとき、あの老女は自分に良心を取り戻させるためにいたのではないかとバンクス氏が気づくわけです(その時もこの曲が流れています)。
ネルソンが意識しているのかしていないのかはわかりませんが、このようななんとも「考えさせられる」エピソードが引き合いに出されているんです。
直後にフィリップが「銀行家に欠けていたものだよね」と言うとネルソンが「良心(moral)がね」と答えますし。
しばらく後の「真央は貯金をしない(持っている物を出し惜しみしない)」というところも、それに対して「銀行家とは対照的だよね」というのも興味深いですね。
メリー・ポピンズってかわいいイメージがありますし、もちろんかわいいんですけどそれだけじゃなく、こういう話は、真央さんのような純粋で心が清い人じゃないと演じられない、こんなチャーミングなプログラム見せてもらって幸せって、この人たちは真央さんの演技を見ながらしみじみ感じていたんじゃないかと、ってふと思いまして、ほっこりしてしまったんです。

真央ちゃんはいつまでも私にとって、マジカルなメリー・ポピンズのような存在です。ソチでのパフォーマンスを楽しみにしています。いってらっしゃい。