翻訳元記事:http://www.lequipe.fr/Medias/Actualites/-des-notations-incomprehensibles/416672

メディア:フィギュアスケート ネルソン・モンフォール「理解しがたい採点方式」

写真キャプション:スケートシーズンが始まり、ふたたび活動開始するネルソン・モンフォール

さて、ネルソン。ついにエキサイティングなスケートシーズンが始まりますね?

ネルソン:この冗談めかした質問はいいですね。ですから私も「ええ、もちろん」と答えるべきなのでしょう。実際、エキサイティングなシーズンですよ。2014年ソチオリンピックを翌年に控えているのですから。今週末にフランス2とフランス3で中継されるエリック・ボンパール杯や、オリンピック前に私たちが同じく放映することになる他の大会やショーも、見ごたえがあるでしょう。

ただ、上位陣はソチの前に怪我をしないように、無難に行こうとするのではありませんか?

ネルソン:いや、彼らは手を抜けませんよ。単純な理由からです。今シーズン担当する審判はオリンピックも受け持ちますから。したがって、オリンピックでこの審判たちは、今シーズン、それぞれの選手の演技にどれだけの点数がついたのか念頭におくことになります。確かにオリンピックの試合は、その日の出来で評価されますのでミスは禁物です。それでも点数のかなりの部分は、それまでの試合で優勝してきた選手たちが残した印象をもとにつけられます。ですからもう、既にオリンピックはボンパール杯から始まっていると言って過言ではないでしょう。スケート選手はみな、審判を納得させておくためにも、自分の中から最高のものを引き出したほうがいいからです。

(キャプション:「理解しがたく、あまりにもキッチュ」)

オリンピックでフランス人選手はどの程度活躍する見込みですか?

ネルソン:ナタリー・ペシャラ&ファビアン・ブルザ組はそうですね、3位から5位に入ると思います。フロラン・アモディオについては、1位から10位まで予想の幅は広がります。男子シングルの場合、オリンピックチャンピオンになれる可能性のある選手が10人いるからです。フロランの場合、順位を予想するのはとても難しいですね。リスクをとった演技をすることにしましたから。とはいえ、彼は素晴らしい可能性を秘めています。フィリップ・キャンデロロでさえ、3年前――まだアモディオがヨーロッパでしか通用しないレベルだった頃、「フロランは自分が同い年だったころに比べて才能がある」と認めていました。

私の最初の質問であなたも察して下さったとおり、既にここ数年、特に視聴率の面で(フィギュア)スケート離れが見られますが、なぜだと思いますか?

ネルソン:2つ理由がありますね。まず、非常に多くの論議を巻き起こしたソルトレイクシティ・オリンピック以降、ジャッジングシステムと採点方式が改定されたことが挙げられます。そして今や、視聴者はこのシステムをまったく理解できないのです。まさしく、このスポーツの人気を妨げる障害になっています。昔は、5.2、5.6、5.8といった採点でしたから単純でした。誰もが理解していたのです。

随分前から、私は、シンプルな採点方式でジャッジの氏名が特定可能だった古いシステムに絶対戻るべきだと訴えています。確かにあのシステムは欠点があったかもしれませんが、少なくとも誰もが理解できるものでした。

それから、やはり選手が身につける薄紫やピンク色の衣装についても指摘しなければなりませんね。ウィーンの舞踏会でワルツを踊るようなあの衣装が、このスポーツをひどくキッチュで時代遅れにしています。けれども、フィリップ・キャンデロロといっしょに解説するときは、こうしたすべてを今の時代に合わせるようにしています。視聴者のみなさんが肩肘張らずに楽しめる本当にいい時間にするよう努力しているのです。実際、私たち2人組は、視聴者を引きつけ忠実なファンになってもらうことに成功していると思いますよ。それに、やはりフィリップはスケートのことをよく知っていますし。感心してしまいます。

(キャプション:「アモディオがメダルを取ることが不可欠になるでしょう」)

今年がテレビで(フィギュア)スケートが見られる最後のチャンスなのでしょうか?

ネルソン:私たちが連盟と新たに3年間の契約をしようとしているこの時期なので、確かに、フロラン・アモディオには是非ともオリンピックで表彰台に立ってもらうことが必要でしょうね。オリンピック金メダリストあるいは銀メダリストがいるなら、このスポーツをフランス・テレビジョンの視聴者に売り込むのがずっと簡単になりますから。それにペシャラ&ブルザ組がオリンピックを最後に競技をやめてしまうわけですし。

そのような意味で成果を出さなければならないということを別にすれば、私は(フィギュア)スケートに対してまだ楽観的です。なぜなら、(フィギュア)スケートは国籍が重視されずに続いてきた数少ないスポーツの一つだからです。フランス人スケーターが誰もいないエキシビションを放送したこともありましたが、それでも視聴率をとってきました。(フィギュア)スケートの強みは、楽しみながら見られるショーのようなものだと受け止められていることです。

あなたは『スポーツ:私のアイドルたちと伝説』を出版したばかりですね。*この本の中でスケートは大きな位置を占めていますか?

ネルソン:もちろんです。300点の写真とともに20世紀から現在まで私が担当してきた250のスポーツイベントをたどるのがこの本の目的ですから。特にフランス・テレビジョンで私が解説してきたスポーツを採り上げています。例えば体操、テニス、水泳、オリンピック、そしてもちろんスケート。第一、この本にはフィリップ・キャンデロロも登場しますよ。

スケートはおそらく私がひいきしているスポーツと言ってもいいかもしれません。自分にとって一番しっくりくるスポーツなのです。子どもの頃から大ファンでしたから。フィギュアスケートのすべてが好きでした。ダンス、バレエ、振り付け…氷上の舞を愛していました。レオン・ジトロンがフィギュアスケートについてどんなコメントをするか聞こうと、よく真夜中に起きたものです。それにフィギュアスケートはすぐさま人の心を打ちます。すぐに感情をかき立てるベクトルなのです。

*『スポーツ:私のアイドルたちと伝説』、Place des Victoires/Menges 刊、320ページ、29.95ユーロ

編集:V.ルースレ=ブラン

ネルソンの著作読んでみたいです。なお、フィギュアスケート離れの理由に「古くさい衣装と音楽」を挙げる人って、フランスでは結構いるようでして、そうしたブログを色々見かけました。

今風の曲と衣装で滑るのはある意味、受けを狙う意味では簡単ですよね。わかりやすいし。でもそのような中、クラッシック音楽を選んで勝負する、ポピュラーな曲を選ばない真央ちゃんは度胸あるなと思っていました。本当は真央ちゃん、ポップスやミュージカルといったわかりやすい音楽でも上手く滑るでしょう。やれば、その辺のスケーターよりも完成度が違うだろうと思います。真央ちゃんのエキシビションを見れば一目瞭然ですから。実際、エキシビションこそスケーターの魅力と実力が歴然とあらわれると思います。

ああ、今日中に一つ仕上げようと思ってこんな時間に冗長な感想になってしまった…。とにかく真央ちゃんのエキシビション大好きなんです。